side:SATIKA

 夕食の時に、三者面談の事を龍矢さんに聞いてみる事にした。
「あの、龍矢さん。三者面談なんだけど……」
「あぁ、知ってる。それなんだけどさ、未定って事にしておいてくれないか?」
「未定……」

 やっぱり、来てもらうのは難しいのかな。

 そんな事を思っていると、どうやら顔に出ていたらしく、頭を撫でられた。
「そんな顔しなくてもちゃんと行くよ?……ただね、俺のクラスの都合が付いてからじゃないと、どうにも予定が組めないから。一応、どこかの日の最終って事になると思うけど、もし都合が付かなかったら、特別に別の日って事になるから」
「……うん、じゃあ先生にはそう言っておいた方がいいよね?」
「そうして。あ、くれぐれも、俺が保護者だって言うなよ?」
「……?いいけど……」

 何だか龍矢さん、少し楽しそうなんだけど……。
 ま、いいかなぁ。ちゃんと来てくれる事にはなったし。

「でもやっぱり、別の日にならないといいね」
「まぁ一度に終わらす方が楽だしな」
 そんな風に言って少し笑って。
 それきり話題は別の事へと移っていった。